「私の座右の銘」
以前は、「点滴岩を穿つ」という言葉が好きで、私の座右の銘にしていました。この意味は、お分かりのように、力のない水滴でも永い年月を同じところに、落ち続けているとあの硬い岩をもへこませてしまう、というものです。私は、平凡な自分が少しでも非凡な結果を残すには、努力をし続けるしかないと思っていましたので、
この言葉が大好きでした。勿論今でもこの言葉を大切にしていますが、5年ほど前から、座右の銘がもう一つ増えました。座右の銘が2つあってもいいのかどうか分りませんが、それは「至誠動天」という古典からの言葉で日本語訳は「至誠の感ずるところ、天地もこれが為に動く」です。天地も感ずるほどの誠を尽くして努力をしたならば、天地でさえも動かずにはいられない、というような意味です。最近は、誠実、勤勉、正直、忍耐、努力、といった日本古来より大切にされてきた価値観が残念ながら、今少しづつ薄れつつあることに私は危機感を持っています。少しでも楽をしよう、つらいことは避けよう、頑張るなんてカッコ悪い、というような風潮が見られますが、私は賛成できません。その様な人で、晩年良い人生になった人を未だ見たことがありません。
私は、これからも、「至誠動天」という言葉を大切な心構えとして、ぶれることのない人生を歩んでいこうと思います。私達のサンワ丸も目標に向かい、厳しい荒波の中を真っ直ぐに、ぶれない舵取りで、進めていきますので皆さんの誠心誠意の後押しをお願いする次第です。
山川和邦