「一人のミスが命取りになる」
人間の身体には幾つもの臓器がありますが、
一つの臓器でも酷く冒されるしまうと、
他の臓器はいくら元気に働いていても、
一つの臓器の欠陥のために、
死に至ることにもなりかねません。
これと同じことが私達の仕事でも起っていないでしょうか。
素晴らしい企画提案から受注に至り、型作りからサンプル作成、
本生産と順調に進み、そして期日通りに中国自社工場から出荷され
本社物流倉庫に入荷されました。本社作業場での最終検品を終え、
さあ、出荷となったところで、一人の物流担当者が出荷先を
間違えて発送してしまったのです。そのために、その商品が
お客様のイベントに間に合わない事態になってしまいました。
これは仮説ですが、誤出荷という只一人の作業ミスのために、
どんなに素晴らしく、その案件に何人もの人が関わって頑張って
きたとしても、たった一人の作業ミスのために、
評価はゼロどころかマイナスになってしまいます。
私達の仕事が、1人+1人+1人・・・・・= の足し算であれば、
一人分の成果がゼロになるだけで済みますが、そうではなく、
私達の仕事は、1人×1人×1人・・・・・・・= という掛算で
繋がっている計算式と言えるでしょう。つまり、一人でも
ゼロが出ると掛算ですから、総和はゼロとなってしまうのです。
このことを私達はしっかりと、肝に銘じる必要があります。
そして、一人残らずの全社員の意識が真剣となるときに、
世間からの評価を頂き、会社の存続を許されるのです。
山川和邦