「楽な道より、茨の道を」
人は誰でも楽な道の方を行きたいものです。しかし、残念ながら、そちらを選ぶと結果は厳しいものになります。一方、茨の厳しい道を選ぶと、好結果になるものです。世の中、旨くバランスが取れたものだと思うのです。例えば、人とお付き合いをすることを例に挙げれば、楽な同僚や部下とより、気を使わなくてはならない上司と付き合うことです。同じように、相手が気を使ってくれる仕入先とより、こちらが気を使わなくてはならないお客様とお付き合いをした方が良い結果になります。
皆さんは、どちらを選んでいますか。商売も一緒です。大変な仕事にはビジネスチャンスがあります。しかし、楽な仕事は、誰でもやりたがりますから結局は競争に巻き込まれ、儲からないのです。
サンワが設立以来現在まで存続発展できているのは、大変な仕事を選んできたからです。中国自社工場で、小ロット・オーダーメイド生産をするという、大変難しく手間の掛かることをしているからです。
社員の中には、もっと楽な仕事のやり方で業績を上げたいと思う人がいるかもしれませんが、実はそれは悪魔のささやきと同じです。耳を貸してはいけません。旨い儲け話に乗ってはいけないのと同じです。
一方、大変難しく困難を伴うけれど、儲かるチャンスがあるというものには、踏ん張って挑戦していくべきです。
スポーツ選手でも、一流選手は、みな苦しい練習を乗り越えているのです。楽あれば苦あり、苦あれば、楽ありです。
山川和邦