「インプットを良くすれば、アウトプットも良くなる」
良い絵を見なさい、良い物を見なさい、良い人物と接しなさい、などと、よく言われますが、その理由は何故だか考えてみましょう。私の若年時代は、日本の敗戦後ということもあり、残念ながら良い物に触れる機会は少なかったです。そのため自分なりに多少オシャレをしたつもりではいましたが、今から思うと相当ひどい格好をしていたと思います。要するに良い物に触れていないので、その感覚や発想がまるで出て来ないのです。お恥ずかしい話ですが、人生の後半になる頃から、やっとこのことに気付きはじめ、多少お金はかかっても良い物に触れる努力をするようになりました。日本一と言われる庭園やホテルをわざわざ訪ねたり、名画と言われる絵をよく分らないまま、とにかく鑑賞したり、安い牛丼チェーン店で済ませていた食事を、一流のレストランに行くようにしたりと、五感から入ってくるインプットを良くすることに努めるようにしました。
中国で今回日本料理店の戸田屋を開店しましたが、そのときの店作りにこのことが大いに役立ったと思います。辛口の身内から良い雰囲気のお店だと褒めてもらえました。
このことは、物だけのことではなく人物にも同じことが言えます。一流の人物と交流する、良い本を読むなどサンワヒューマンは、良い物、良い人物に触れ合うよう、是非若いうちから心掛けて下さい。皆さんの人生に素晴らしい影響を与えてくれることでしょう。
山川和邦